多汗症・ワキガ治療の種類は?それぞれのダウンタイムってどのくらい?➀
脇からの発汗が強いため着たい服を着れない、汗じみやニオイで服が黄ばんでしまう、ニオイが気になり周囲の目が不安、、、等のお悩みを抱えていたり、お悩みを改善するため治療を考えているかたも多くいらっしゃるはず。
今回は、そんなお悩みを持つかたへ脇の治療には何があるか、適応はどの施術か、またそれぞれの効果やダウンタイムについてご紹介していきます。
2種類の汗腺「エクリン腺とアポクリン腺」とは?
私たちの体には2種類の汗腺が存在します。
1つ目は「エクリン腺」と呼ばれていて、この汗腺はほぼ全身に存在しており分泌する汗はサラサラしていて無味無臭が特徴です。
ニオイではなく多汗症でお悩みのかたは「エクリン腺」が発達しておりそこから多く分泌されている為だと考えられています。
2つ目は「アポクリン腺」と呼ばれていて、この汗腺はは特に脇の下・乳輪・外陰部・肛門周辺に存在しており、分泌する汗はベタベタしていることが特徴です。
多汗症ではなくニオイでお悩みのかたは「アポクリン腺」が発達しておりそこから多くの汗が分泌されているため、ニオイだけではなく服の黄ばみの原因だと考えられています。
エクリン腺・アポクリン腺に対しての効果的な治療
➀脇ボトックス
脇ボトックスは、いわゆる「ボトックス注射」で知られているお顔のシワや体の筋肉の張りを緩和させることで、シワ改善や発達した筋肉を小さくしていく作用をもつ製剤を、脇へ注射する療法です。
注射を打つだけといった手軽に受けていただけるこのボトックス注射は、当日からシャワーも可能であるためダウンタイムを気にすることもございません。
では、なぜこのような作用を持つボトックス注射が多汗症へ働くのでしょうか。
それは、ボトックス注射を打つことで交感神経から伝達される「汗」を出す信号をブロックし、エクリン腺から分泌される汗を一定の期間抑えてくれることで多汗症治療として作用するのです。
ただし、前述したように脇ボトックスは「エクリン腺」のみに効果があるため、汗を抑えることによって多少のニオイ軽減として期待できますが、ニオイの原因となる「アポクリン腺」に対しての大きな効果は乏しいものとなります。
また、ボトックスの効果持続は3ヵ月~4ヵ月と一時的なものとなりますので、定期的な注射が必要となります。
真夏で暑い時期の汗、冬場に着込むことでムレやすくなる汗等、実は多くのかたが悩まれている多汗症。
脇ボトックスが適応の機会を推奨するのであれば、一度ワキガ手術やミラドライを受けてまだ少し汗が気になる方のアフターフォローとしておすすめとなります。
注入後の効果実感は、術後はやくて2~3日で実感しはじめ2週間程で効果が安定します。
基本的にダウンタイムがないものとしてご案内しておりますが、日常生活に支障が出るものではなく、稀に注入部位に赤みや内出血が出ますが数日~長くても1週間程度で落ち着くものとなります。
➁手術
ワキガ手術で最も多い術法は剪除法・皮弁法と言われる手術で、脇の皮膚を3~5㎝程切開して皮膚を剥離、主にニオイを出してしまう「アポクリン腺」を目で確かめながら取り除く治療法です。
ワキガ体質のかたは、このアポクリン腺が広範囲で発達しているため皮膚表面で汗が細菌に反応して分解し、不快なニオイを引き起こしてしまうのです。
このアポクリン腺を取り除く事でニオイが軽減されることに加え、汗の量も軽減される作用もあるため汗やニオイどちらもお悩みの方に適している治療と言えるのです。
局所麻酔で行われるため日帰りが可能な治療ですが、手術部位には傷跡が残ってしまうケースもあることから皮膚状態を綺麗に回復させるため術後は圧迫固定と呼ばれる処置が必要となり、約2週間程度は治療後のダウンタイムが長いため日常生活や仕事には少し負担のかかる治療法となります。
長期休暇を取得し安静に過ごすことができる方にはオススメの治療法となります。
ここまでは、体に存在する汗腺とお悩みに合わせた適応施術として1つ目に脇ボトックスをお伝えしました。
次ブログにて、その他の治療をご案内させていただきます。