ハイドロキノンでシミを消していく!
ハイドロキノンとは、「お肌の漂白剤」として知られる外用薬のひとつ。
シミやそばかす、傷や炎症後にみられる色素沈着への美白剤として使用されており、ハイドロキノンに含まれる主成分は身近な食べ物の中でもイチゴ、ブルーベリー、コーヒー、紅茶、麦芽などにも含まれているのです。
紫外線などによる皮膚の損傷から守る役割に加え、シミの原因となるメラニン色素の生成を阻害する作用をも持つため、海外では20年以上前から知られているお薬となります。
ハイドロキノンの働き
前述したシミの原因となるメラニン色素は、お肌が紫外線を浴びたことによりそのダメージからお肌を守るために作り出されます。
メラニン色素は、メラノサイトと呼ばれる細胞によって生成されますが通常はお肌の働きであるターンオーバーが行われることで排出されています。
しかし、長時間の外出やレジャー等で紫外線を浴びすぎてしまったり、ターンオーバーのサイクルが乱れたりすることで過剰に蓄積され、シミの原因となってしまうのです。
こうしたシミへ、ハイドロキノンにはメラノサイトの働きを抑制し、メラニン色素の生成を阻害する効果が認められています。
さらに、メラニン色素の生成に関わる酵素の働きを抑制する作用があるだけではなく、その他シミを予防したり、目立ちにくくする働きによってシミだけでなくニキビによる赤みや色素沈着を改善する効果も期待できるのです。
ハイドロキノンで改善を期待できるシミの種類
老人性色素斑/日光性色素斑
老人性色素斑、別名「日光性色素斑」その名の通り日常の紫外線を浴びたことが原因で加齢と共にみられてくる薄茶色のような境界がはっきりしているシミの事を指します。
一般的な「シミ」と呼ばれているものはこちらの種類。
お顔だけでなく、紫外線を浴びやすい手の甲などにもみられることが多く、日焼けをする場面の多いかたは腕や肩などにもみられます。
肝斑
女性ホルモンの乱れも深く関わっているとされており、主に頬骨のあたりに左右対称にみられやすいシミです。
女性ならではのシミといっても過言ではなく、ピルの服用や妊娠のきっかけ、また閉経等で肝斑が薄くなると言われていることから、女性ホルモンが大きく関わっているとされています。
シミの種類の中でも、かなりデリケートなシミのため治療にも悪化させてしまうリスクが考えられるため避けておくべき施術もあります。
改善を図るにはしっかりと皮膚科や美容皮膚科といった専門知識のあるクリニックにて相談することをおすすめです。
炎症後色素沈着
傷や火傷、虫刺されの後やニキビが悪化したあとにみられやすい跡が色素沈着として残るものを指します。
老人性色素斑と似たようなお色味も多いですが、炎症後色素沈着は予め対策できるシミであるため跡に残らないよう色素沈着になる前に傷などはしっかりケアすることが大切です。
一方で、シミと思っていたものが実は痣の一種や、加齢によるイボであったりする場合もあります。
この場合、液体窒素やレーザーを使った治療が適しているため診断を受け適切な治療で改善を図るようにしましょう。
ハイドロキノンの正しい使い方と注意点
紫外線対策を徹底する
ハイドロキノンはクリームタイプの外用薬です。
塗布した部分は、紫外線を浴びると反ってシミが濃くなってしまったり色素沈着を起こしてしまう可能性があるため、朝ではなく夜のスキンケアの一部として取り入れることを推奨しております。
もちろん日焼け対策をシッカリと行うことが可能なかたは朝と夜とで使用することでスピーディーにシミを薄くしていくことが可能です。
日焼け止め、日焼け止め内服サプリ、帽子、サングラス等で紫外線対策を忘れないよう注意しましょう。
必要のない部分へは使用しない
気になるシミの症状がない部分に長期間使用していると、紫外線を浴びてお肌の色が部分的に白く抜ける、白斑が生じることがあるため必要な部分にだけ塗布しましょう。
また、休薬期間を必要とするため3ヵ月継続後は1ヵ月の休薬期間を守りましょう。
こちらも休薬なく継続することで白斑のリスクを高めてしまいます。
気になるシミを副作用なくきれいに消していく目的として、継続期間や休薬期間をしっかり管理して使用しましょう。
副作用が出たら使用をやめる
ハイドロキノンを使用後、お肌が赤くなる、かぶれる、といった副作用が起こることがあります。
このような副作用は、白斑がみられるような長期的な使用ではなく短期間の使用で分かります。
考えられる原因として、ハイドロキノンによる強い刺激にお肌が反応してしまっている状態、もしくはハイドロキノンアレルギーによる反応となります。
どちらかの見分け方として、赤みや炎症がみられてる場合、1日おきや数日程間隔を空けながら継続をすることでお肌にハイドロキノンの耐性がつき、副作用の反応がなく継続できるものです。
しかし、耐性がつかず赤みや炎症が続いてしまったり悪化するようであればハイドロキノンアレルギーの可能性が考えられる為、その際は使用を中止し処方先へ相談しましょう。
補足として、ハイドロキノンは「濃度が高ければ効果的」というものではなく副作用のリスクも考えた上でお肌に合うものを選ぶことが大切で、5%以上のハイドロキノンは白斑のリスクをさらに高めてしまう恐れがあります。
4%程度のものを選択し、使用方を守りながら継続しましょう。
酸化しやすいため冷蔵庫保管
ハイドロキノンには、一般の外用薬とは異なり酸化しやすい成分が含まれているため冷蔵庫保管にて6ヵ月以内で使い切るよう心掛けましょう。
酸化してしまったハイドロキノンを使用してしまうことで、お肌の痒みや炎症、赤みが引かずアレルギー反応を起こしてしまう可能性があります。
トレチノイン(レチノイン酸)を併用でより美白効果を高める!
トレチノインは、ビタミンA誘導体であり皮膚のターンオーバーを促すことでメラニンを排出します。
同時に「美白剤」や「漂白剤」と呼ばれ、メラニン産生を抑制する作用も兼ね備えているのです。
トレチノインの反応として、皮剥け、赤み、痒みなどの皮膚炎症状が生じます。
その反応を有効活用した使用方として、医師処方のもとゼオスキンと併用する「セラピューティック」が有名ですよね。
使用方として、ハイドロキノン成分ととトレチノインを併用することで乾燥や赤み、剥離を起こさせお肌のトーンアップやターンオーバーを促進させます。
結果、シミを薄くさせると同時にお肌のハリ感を与えキメを整えてくれるため、くすみやシミ、小じわが多いお顔の印象が変わるのです。
前述した、反応を踏まえ継続いただく使用方となるため大切な予定が控えている場合はしっかりとプランニングを行いましょう。
まとめ
夏の強い紫外線でできてしまったシミはお薬や施術の力で治療が可能です。
ハイドロキノンによって改善を期待できるシミとできないシミがあるため、是非一度カウンセリングにてお悩みをお聞かせください!
紫外線の緩やかな秋冬の季節に、美白へのアプローチを一緒に叶えましょう。